今回ご紹介するのは、3年前よりお出ししている広島県・安芸高田市の鹿肉です。安芸高田市のハンターで目利きのプロである古門さんを中心に安芸高田市ジビエ振興協議会は、確かな腕で仕留め、清潔かつ迅速に解体・冷凍保存し、新鮮な状態のままお店へ届けてくださっています。
80年以上続く当店ですが、最上のコースでお出しする和牛を除いては、これまでお肉を扱うことはほとんどありませんでした。そのため、鹿肉という新たなジャンルをコース料理に取り入れるというのは、福田家としての大きなチャレンジでもありました。お客様お一人お一人によって好みも違う鹿肉を、果たしてきちんと受け入れていただけるのか。そんな迷いを後押ししてくれたのが、古門さんの鹿肉の確かな味と質でした。このクオリティならば、お客様に自信を持ってお出しできるはず……。料理長の松下とともに、確信しました。
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世間ではSDGsが注目されていますが、今に始まったことではありません。魚のアラや野菜の皮を捨てずにおいて出汁に使ったりする方法は先人たちの知恵として日本料理の世界でも脈々とやってきたことでもあります。それを忘れることなく、どんな食材も無駄にしてはならないな、と改めて身が引き締まる思いでした。
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当店の鹿肉料理でも、端の肉や骨で出汁をとるなど料理長がさまざまな工夫をしてくれています。「古門式」で仕留められた質の高い鹿肉の魅力を、余すところなくお楽しみいただけましたら幸いです。
料理長・松下俊一よりひとこと
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本来、鹿肉というものはクセがある肉なのですが、古門さんの鹿肉は臭みがありません。撃ち取ってからの処理が適確かつ早いため、新鮮で良い状態のものが届きますので、安心して調理ができます。私自身が子どものころに食べていた鹿肉は臭みのあるものだったのですが、この鹿肉はすっきりとしていて「おいしいクセ」しか残っていません。鹿肉が苦手だと思われている方でもおいしく召し上がっていただけるかと思っております。
※福田家では季節限定で鹿鍋のご用意もございます。
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安芸高田市ジビエ振興協議会 古門正文様よりひとこと
福田家さんで安芸高田市の鹿肉を扱って下さっていることは私たちにとって誇らしいことです。私も一度お店に伺ったことがありますが、松下料理長の鹿料理に感動しました。そして先日は福田社長がこちらを訪れてくださり熱心に話を聞いてくださり嬉しかったです。これからも長くお付き合いしていただけるよう努力していきます。
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写真右:紀尾井町 福田家 福田貴之